⽇本近代建築の巨匠、前川國男(1905〜1986)により設計された福岡市美術館。開館から⻑い年⽉が経過し施設の⽼朽化が進み、2016年9⽉に休館しリニューアル⼯事が⾏われた。前川國男の建築意匠を継承するという前提のもと、展⽰・保存施設をはじめ、各種講座室やアメニティ施設も全⾯的に更新するため⻑期の検討が重ねられ、約2年半の改修⼯事を経て2019年3⽉にリニューアルオープンした。照明計画では、美術館への新たな動線にあわせてアプローチの光を構築し、2階の屋外広場「エスプラナード」や⾚茶⾊の磁器質タイルの外壁、連続するアーチ型の軒天井など前川建築の特徴を活かす照明計画により魅⼒ある夜間景観を創出。またエントランスロビーなど照明器具は開館当時のままに残し、内部光源をLEDに変更するための検証を⾏いながら、建築と⼀体となるように光環境の刷新を図った。
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