琉球王国の象徴である首里城。その再建とともに進められる夜間景観形成は、「琉球王国の栄華を誇る光景の創出」をコンセプトに、歴史・文化・風土を光で継承し、地域の誇りと観光的な魅力を高める照明デザインを展開。守礼門や歓会門、久慶門といった点在する城門、優美な曲線を描く石積み、円覚寺や弁財天堂といった文化財、さらに龍潭や円鑑池を含む外苑の自然景観を活かし、古都首里のまちづくりにおいて先導的な夜間景観形成を目指した。照明計画では、光のコントラストやグラデーションを活かして、城郭や城門に見られる繊細な造形美を際立たせるとともに、最少の光で最大限の効果を引き出す照明方法を構築。また、先進的なLED照明と無線制御システムを導入することで、公園内のすべての照明を一括で管理し、深夜帯には周辺環境に配慮した自動調光を行うことで、首里城の優美な光景を日の出まで楽しむことができる照明環境を実現。その他、祭事やイベント時には、琥珀色や幻想的なブルーの光色に変化する演出を取り入れ、来訪者には歴史との出会いと感動をもたらし、首里の住民の誇りであり沖縄のシンボルとなる、品格ある夜間景観を実現している。
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